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新たな銀行アプリ~顧客体験をヒントに急速に進化を遂げる~

みなさん、こんにちは。メンバーズルーツカンパニーの広報担当です。

今回は、地方銀行(以下、地銀)がリリースしているアプリケーションについて調査してみました。
スマートフォンユーザーがパソコンユーザーを越え、アプリを通じたショッピングや手続きが浸透しつつある今、地銀やネット銀行のサービスにもアプリを活用したものが次々に公開されています。

そんな中、スマホアプリとしてユーザーに好まれる機能はどのようなものなのか、アプリ開発のヒントはどこにあるのか、リニューアルするならどのポイントに着目すれば良いのか、各地銀のケースからアプリ開発のトレンドをチェックしてみました。
ぜひ、地銀DXの一つとして参考にしてみてはいかがでしょう。

コミュニケーションの手段はデジタル中心へ!

多くの銀行でアプリが開発され、アプリを通じた手続きを利用するユーザーが増えています。
アプリの利便性も上がり、使いやすいものになってきたということによって銀行がユーザーと接点を持つポイントもデジタルへと移り変わっています。

しかし、このようなアプリはユーザーにとって便利なツールの反面、銀行側からすると顧客ニーズが見えづらくなってしまうという面もあることを忘れないようにしましょう。

コミュニケーションの多くをデジタル化することによるメリットは多いのですが、現在ではネットバンキングやアプリなどチャネルが多様化しているため、顧客情報を上手く統合し、店舗での接客時にもスムーズに引き継げるようにする工夫も必要になります。

定期的なアプリリニューアルで利便性を追求

多くの銀行がアプリをリリースしていく中、上記のような問題を解決していくために機能をリニューアル、または削除していくことも欠かせません。

以前の投稿記事「【銀行アプリ編】地方銀行におけるDX事例まとめ(2021年12月)」では、アプリリニューアルについて取り上げ、各銀行がどのような理由でアプリの機能追加やUIの刷新をしたのかをまとめています。

ユーザーが「使いやすい」と感じるアプリでなければ利用頻度が低下してしまいますので、定期的なチェックをしていきましょう。

ユーザーに寄り添い評価され続ける伊予銀行

また、評価されるアプリは常にカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)に重きを置いて開発が行われています。当ブログでも度々ピックアップしてきた「伊予銀行から学ぶ顧客体験の向上を軸としたDX戦略」で紹介してきた伊予銀行は、地銀サイトランキング1位として評価されており、参考にするべきポイントが沢山あります。

顧客体験を向上させるデジタルサービス自体が店舗コストを抑える等の行員の事務作業の削減にも繋がっていくため、DXを推し進めることはユーザーと地銀、双方のメリットともいえます。

ユーザーの声やトレンドから発見! アプリ開発のヒント

アプリケーションやWebサイトを通したコミュニケーションが増えていく中で開発側には「どのように機能改善をするか?」、「必要な機能は何か?」 という課題も常に付きまとってきます。
そして、そのヒントとは、ユーザーの声やトレンドの中から拾い上げることもできるようです。

今回は、ユーザーの声などを元に9月にリリースされた銀行アプリの新機能についてご紹介します。

ログインのしやすさに注目

Webサイトやアプリは、それらに実際に触れているユーザーの声の中に追加するべき機能や改修するべきポイントがあることがよく理解できる、というのが住信SBIネット銀行の事例です。

住信SBIネット銀行では、メールアドレスをログイン時に必要なユーザーネームとして利用できる機能をリリースしていました。
これは、顧客による「ログイン時に必要なユーザーネームを忘れやすい」という声を元にリリースされた機能であるとのこと。
インターネットによる取引はさまざまな場面で利用されているため、ID/パスワード等の管理が複雑化しています。
このような機能はユーザーの使用頻度にダイレクトに関わってくるため、使用頻度を下げない工夫として取り入れるメリットがあります。

スマートウォッチとの連携も!

10月はGoogle初のスマートウォッチが発売され、現在ではApple Watch等のスマートウォッチを愛用している方も多くなっています。
スマホよりも肌身離さず身に着けられやすいアイテムのため、銀行アプリをスマートウォッチに連携させるというのもこれからのライフスタイルに合った使い方になっていくかもしれません。
人々の暮らしやトレンドを上手く取り入れる視点も必要です。

千葉銀行では地銀で初めてApple Watch向けアプリの導入を発表していました。iPhoneを取り出すことなく、残高や直近の入出金履歴が確認できるため、今回のリリースはApple Watchユーザーには嬉しい機能拡充といえるでしょう。
暮らしに寄り添う便利な機能を追求していることがうかがえます。

まとめ

銀行アプリは非常に早いスピードで進化しています。
新たにリリースやリニューアルされたものにはユーザーの声やトレンドの傾向を反映したものもあり、それらが有効なヒントになっていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
この流れに追いついて行くためにも常にユーザーに寄り添う目線を持ち、自社のアプリに必要な追加する機能やアップデートするものを判断してみてはいかがでしょう。

次回もまた、最新の地銀DXに関する取り組みをご紹介していきます。

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