株式会社常陽銀行様は、茨城県水戸市に本店を置く地方銀行です。
「健全、協創、地域と共に」という経営理念のもと、地域社会・地域経済の発展への貢献を目指されている、めぶきフィナンシャルグループ傘下の地域金融機関でいらっしゃいます。
地域企業様および従業員向けの福利厚生サービス「ベネサポ」を新規事業として2021年に開始。地元限定クーポンや地域名産品のプレゼントまたは家事代行や介護サポートなど契約企業の人材確保や定着に繋がる各種福利厚生サービスを展開しています。
サービス開始からおよそ2年経過した今年2月に新たなコンセプトの策定とWebサイトのリニューアルをされました。
昨今、改正銀行法の施行やFintechの台頭等の影響により、多くの地方銀行が新たな事業を手掛けるケースが増えています。しかし、地方銀行ならではの優位性と地域への貢献、そして新たな収益源として成立する事業を創ることは容易ではありません。
「改めて自分達のサービスのコンセプトをしっかり見直し、言語化しなくてはならない」と考えた常陽銀行様が、どのような背景や課題感から新しいサービスコンセプトを策定したのか?また、そのコンセプトに込めた地域金融機関としての想いとサービスの意義とは?そして一連のプロジェクトをパートナー企業である弊社とどのように協働しリニューアルに至ったのか、についてお話をお伺いしました。
地域金融機関にて新規事業に携わる方に必見の内容です。
<お話を伺った方>
株式会社常陽銀行 営業企画部 戦略企画グループ 次長 神谷 和洋さま(写真右から2人目)
同 主任調査役 高橋 真興さま(写真左から2人目)
同 島田 愛美さま(写真左から1人目)
※写真右から1人目は、同 主任調査役 貝塚秀治さま ※今回写真のみの登場
メンバーズルーツカンパニー プロデューサー 武田潤平
メンバーズルーツカンパニー UI/UXデザイナー 中村光利
※本文中は敬称略とさせていただいています。
(聞き手:メンバーズルーツカンパニー社長 神尾武志)
危機感から生まれた、福利厚生サービス「ベネサポ」
ベネサポの立上げの背景や経緯について教えてください。
常陽銀行 神谷:2021年4月にサービスを開始しました。当時の中期経営計画において、新規事業の立ち上げを複数検討していました。
その中で、地域金融機関の使命である地域のお取引先企業の成長をどう支えるか?特に一番の課題・悩みは、人材の確保・維持であると課題を設定し、その2点に寄与するものとして福利厚生サービスの事業化に至りました。
我々金融機関のお取引先には色々な業種の企業がいらっしゃり、更にその企業にお勤めの従業員の方々は、当行の口座をお持ちである場合が多いのです。
従来より当行が保有するBtoB、BtoEの強みを活かせたらと考えました。
当時は、この福利厚生サービスの他に高齢者向けのサービスなども同時に検討していました。
どのくらいの検討期間を経て、実際にサービス開始に至ったのでしょうか?
常陽銀行 高橋:「福利厚生」というアイデアに固まってから半年くらい掛けて立ち上げました。
新年度が始まる4月に間に合わせたいという事情もあって、最後はバタバタと駆け込みのような形でリリースに至りました。
かなりスピード重視だったのですね。
常陽銀行 高橋:はい、色々とやりたい事はあるものの、まずは一旦始める事が大切だなという想いもありました。
「ベネサポ」を支えるメンバー、体制を教えてください。
常陽銀行 高橋:全部で6名体制です。
神谷がグループ長として統括をし、高橋は企画全般、島田は企画の進行とLINEアカウントの運用などを担ってくれています。この3名に加えてサービス事務局としてお申込み頂いたお客様のアカウント開設など、バックヤードを支えてくれているメンバーが2名と地元のクーポン獲得担当が1名います。
実際にサービスをスタートされてどうだったのでしょうか?
常陽銀行 神谷:全て自行内で企画し運営を始めたのでメンバーは苦労していたと思います。やはりノウハウが無いものですから、ターゲット、価格設定など全てが手探りでした。また営業店の担当者からお取引先に販売してもらうわけなので、分かりやすいセールストークはどうあるべきなのかなど、そういう点も検討しなくてはなりませんでした。
当行はある程度の規模の顧客基盤を持っているため、サービスを使って頂ければ徐々に広がっていくのではないかと想像していましたが、しっかり使ってもらうためには、常にサービスに変化を加えていく必要性を感じると同時に運用を継続していく事の大変さを感じました。
お客様からはどんな反応が得られたでしょうか?
常陽銀行 高橋:「銀行がこんなサービスを始めたんだ」という良い意味での意外性を感じて頂いたり、地域密着型サービスとの事で共感のお声を頂く事がお客様並びに営業店の方からもあり、期待して頂いていると感じていました。
全てを自前で行うというのはかなり思い切って始められたな、という印象がありますがそれは常陽銀行さんの行風なのでしょうか?
常陽銀行 神谷:いえ、どちらかというと当行の社風は”堅実”と言う方が近いのではないでしょうか(笑)。ただ、このままでは地域金融機関として生き残っていけないという危機感を経営含め社内全体で感じており、新しい事を始めなければ、という風が吹いていたタイミングでしたので、チャレンジさせてもらえたのだと思います。
改正銀行法の施行もあり、昨今多くの地方銀行さんが新規事業に取り組んでいる背景がありますよね。良く理解できます。では少し違う質問をさせて頂きます。
「ベネサポ」におけるWebサイトの位置づけは当初からどのように考えていましたか?
常陽銀行 高橋:ベネサポは、Webサイトを通じてお取引先様の従業員の方にサービスを使って頂くものですので、サービス=Webサイトと言って良い位置づけだと捉えていました。更にベネサポには複数のサービスがありますが、その玄関口/ポータルサイトとしての役割をWebサイトが果たすべきだと考えていました。
その当時のWebサイトについてはどのように評価されていたのでしょうか?
常陽銀行 神谷:当初はやはりスピード優先という事と予算の制約があったため、導線や使い勝手の面では必ずしもベストの状態ではありませんでした。例えば、お客様がWebサイトを利用された際にすぐに離脱されてしまうというような事が起きていたと感じています。そのような課題は把握していたため、サービス開始後1年~1年半くらいの間に、少しずつ改善を手掛けていました。ですが、それも実際は対症療法の域を出ていないと感じていました。
常陽銀行 島田:サービス開始から半年経つタイミングで一度リニューアルをし、コンテンツを整理したりスマホ最適化といった改善はしましたが、今思えば、まだまだ銀行員目線だったな、と思います。
常陽銀行 高橋:そのようなこともあり、サービスを開始して一年が経過する頃には、営業店の方にも、どうしても当初の目新しさが無くなってきているようでした。
「最近のベネサポはどう?売りやすい?導入したお客様の反応は?」と営業店担当者に聞いてみると「ベネサポのサービスの価値が分かりにくい」「常陽銀行ならではの強みはどこ?」という声がありました。
ちょうどその頃に、元々定期的にお話をさせて頂く機会をメンバーズ神尾さんと持っていたので、これらの課題感について共有し相談させて頂きました。
サービスの意義や価値を探求するプロジェクトへ
そうでしたね。高橋様からのご相談を受けて、メンバーズではまず当時のWebサイトを評価・調査する事から始めました。その時のメンバーズ側の印象はどうでしたか?
メンバーズ武田:最初の印象は、率直に言って使いにくい、分かりにくいというものでした。根が深いので簡単に治せないぞと、思った記憶があります。
メンバーズ神尾:私も武田と同じようにサイトの使いやすさの問題はやはり大きいなと感じ、テクニックで改善できる部分も相当あると思いましたが、それ以上の問題として、常陽銀行様がベネサポを提供している意義をお伺いしていたので、それが全くサイトからは伝わってこないな、とてももったいないなと感じていました。
ですので「Webサイトの使い勝手を良くする事も大事だけれど、そもそものサービスの意義や強み、常陽銀行は何をしたいのか、といった事を見つめ直す時ではないですか?」とお伝えした事を覚えています。見た目の使いやすさだけに留まらない、常陽銀行の福利厚生サービス「ベネサポ」の価値を探求するプロジェクト、という提案をする事にしました。
その提案を受けた常陽銀行様はどうお感じになられましたか?
常陽銀行 高橋:それはその通りだなと。改めて自分達のサービスのコンセプトをしっかり見直そう、言語化しなくてはならないなと思いました。
準備期間を含めて数年間、自分達で色々と勉強しながら取り組んできました。新規事業を考える際の色々なフレームワークを学んだり、デザイン思考やユーザー視点を取り入れるとはどういう事か?という事も学んだつもりではありました。でも「分かった」と「出来る」では大違いだなとも感じていました。
メンバーズさんのご提案では、サービスコンセプトを考え直すためのプロセスやアプローチが分かりやすく示されており、ちゃんと取り組めば、常陽銀行の他のサービスにも波及していけるような良いコンセプトが出来るのではないか、と感じられるものでした。
ですので、とてもありがたいご提案でした。
ありがとうございます。こうした経緯で、正式にプロジェクトとして進めさせて頂く事になりました。
ではプロジェクトの中身の話に移らさせて頂きます。コンセプトを見直すに当たって、最初のアプローチとしてリサーチを行いました。
具体的には、
・お客様に一番近い存在である営業店の方へのアンケート
・実際に「ベネサポ」を使われているご利用企業様へのインタビュー
でした。そこではどんな気づきが得られたでしょうか?
常陽銀行 高橋:先ほども営業店からの声に少し触れましたが、やはり本来はもっともっとご利用頂いている方の声を聞き、取り入れるべきではないかという反省がありました。アンケートでは改めてそれを実感できました。とはいえ営業店の方々は、銀行側の立場の人間ですので、色々な事情等を汲んで回答してくれている側面はあります。
その意味では、実際にご利用頂いている企業の方にインタビューし、そこで頂いた率直なご意見は、とても心に刺さるものがありました。
中身を詳しくはお伝え出来ませんが、やはり我々はお取引先企業様というしっかりした顧客基盤の上に乗っかって事業をさせて頂いている事、元々築かれている関係性の恩恵を多分に受けているが故に成り立っているビジネスであるという事を感じました。
元々金融機関という許認可に基づいた参入障壁の高いビジネスを行ってきて、それに慣れてきてしまっている私達にとって、ご利用される方の課題解決をして初めてお金が得られるのだ、という当たり前の事、ビジネスの大変さを痛感する機会になりました。
私もインタビューには同席させて頂きましたが、忌憚なく意見してくださる生のお客様の声の重要さを改めて感じました。やはり自社でサービスを考える際にどうしても自社の視点に偏っていたり、またお客様の声を聴く事の重要性は盛んに言われていますが、表面的な意見だけではなかなか想像の枠を超えるようなアイデアの創出に繋がらない事があります。このプロセスを取り入れられた事は、その後の検討にとても有意義だったと思います。
さて、次のプロセスではこうしたインプットを元にベネサポメンバーの皆さんとコンセプト検討のワークショップを実施しました。こちらはいかがでしたか?
従来の福利厚生の枠から発想を広げられたワークショップの効力
常陽銀行 神谷:なかなか銀行内でワークショップを行う機会がありませんので、新鮮でした。今回、プロジェクトに関わるメンバーに加えて営業店の行員にも参加してもらった事で、生の声や色々な意見を取り入れる事が出来たのは、とても良い機会を頂けたと思っています。ベネサポ以外にも新しい取り組みをこれからやっていくので、そこにも取り入れていけたらよいなと感じました。
常陽銀行 高橋:言葉を選ばずに言うとワークショップのような場は、良い意味で青くさい意見が出やすい環境だと思っています。しかし、銀行のカルチャーは、どちらかというと正解がある事が前提で話が進んだり、或いは上司の言う事が正解だと考えてしまいがちなところがあります。
「自分が何をしたいんだ?」「そのために、何をしていくべきなのか?」という事を問われるような慣習があまりありません。ですので、今回、プロジェクトに携わるメンバーがベネサポの未来や「私達は何を目指すべきなのか」を話し合う機会が作れた事にとても意義を感じました。
限られた条件下でメンバーそれぞれがベネサポのために頑張っている事をお互い認識していますので、どうしても普段の業務の中では率直に意見をぶつけ合ったりしにくい面がありましたから。
そうですね。ワークショップでは、普段の会社での立場や役割を離れてフラットにアイデアや意見を交換する事に、意味があると思います。そうした効果があったのなら嬉しく思います。島田さんはいかがでしたでしょうか?
常陽銀行 島田:私は「ベネサポ」の初期メンバーでは無く、既に出来上がっている所に入った経緯があります。ですので、改めて「ベネサポとは?」や「自分の役割はなんなんだ?」といった事を考える機会になりました。
あとは高橋の話と近いですが、今あるモノに対してあれこれ意見を言う事は、言いにくかったり建設的な話になりにくい部分があると思います。それがワークショップの場であれば「こういう意見いいよね」とか「もっとこういうのはどうかな?」と前向きに言い合える事が出来ました。
ありがとうございます。良かったです。
こちらでもう一つワークショップの役割として設定していたのは、常陽銀行さんと弊社のパートナーシップの強化という面でした。良いモノを創り出すためには発注者側・受注者側の関係を超えて同じ方向に向く必要があると私達は考えています。
内容としても銀行さんがお持ちでない視点を我々から提供できる場合もあると思います。という事で、今回弊社のディレクターである武田とデザイナーの中村が参加させて頂きました。参加してみていかがでしたか?
メンバーズ 中村:普段からベネサポに向き合っている皆さんの想いや熱量を感じさせて頂
けた事が良かったです。参加した事によってその後のデザイン制作の工程が、とてもやりやすくなりました。
常陽銀行 高橋:とてもお洒落なスーツを着て参加されていたのが印象的でしたが(笑)、当行にはいないタイプの方、その道の専門家とご一緒できたのも貴重な経験でした。
メンバーズ 武田:私は当日ファシリテーションを担当させて頂きました。
最初は皆さんから堅さを感じましたが、後半に進むにつれて熱が入り議論が活発になっていく様子の変化を感じました。
特に「常陽銀行らしくない新しい福利厚生サービス」を考える最後のセッションはとても盛り上がりまして、その理由を考えてみたのですが、それまでのセッションで、従来持っていた福利厚生の範囲や枠を超えてもいいんだ、という思考の幅が参加者皆さんの中で広がっていたからではないかと思います。
常陽銀行 高橋:すぐ忘れてしまいがちなのですが、その時に出ていた面白いアイデアはぜひ忘れずに今後実現したいと思っています。
常陽銀行 神谷:なかなか堅い風潮がある銀行の中で、ワークショップを取り入れる事はハードルが高い面がありますが、改めて今後は当たり前のように実施されるのではないかと感じましたね。
このワークショップを経ていよいよ新しいコンセプトが出来上がりました。
「あなたによいコト、地域のよいコト」。ここに込められた想いなどお聞かせください。
新コンセプト「あなたによいコト、地域のよいコト」に込めた想い
常陽銀行 高橋:「従業員個人を元気にする事が、その企業を元気にする事に繋がり、そしてそれが地域に波及・循環していく」という、ワークショップをする中で整理されたストーリーが凝縮され且つ端的に表現されたキャッチーなコンセプトになったと思います。
この言葉は、正に我々金融機関が本来目指すべき地域への貢献や好循環を表していると自負しています。
ベネサポはまだまだ発展途上のサービスですから、このコンセプトの下、第二のスタートを切る気持ちであると同時に、これからも色々な変化が起きて迷う事やメンバーも変わる事があると思います。
そうした際にもブレずに自分達が立ち戻れる場所・共通の価値観として、浸透させていきたいコンセプトです。
元々、ベネサポが持っていた価値観とあえて今回出来上がったコンセプトとの差や増強された点があるとしたらどんな点でしょうか?
常陽銀行 高橋:ストーリー立てて説明が出来るようになった点が大きいと思います。
福利厚生のサービスを額面どおり捉えて伝える言葉として「人材の確保と定着を支援します。」とこれまで謳って来ていたんです。
ただベネサポを利用頂くだけで、必ずしも人材の確保と定着が実現されるかというとそういう訳ではありません。
また地域金融機関として地域への貢献についてベネサポを関連付けようとはしていましたが、腑に落ちるサービスの位置付けになっていなかったため、チグハグになっていた印象でした。
それが今回の検討の結果、地域の人と企業、それらが地域の中で繋がり合ってより大きい循環を起こせるのではないかという一つのストーリーが出来上がりました。
元来目指していたサービスの意義や価値を表せるコンセプトになった事が大きいと思います。
常陽銀行 島田:私自身、地元出身ですので例えばクーポンの利用1つ取っても、このコンセプトがあるだけで「私が使えば地元に貢献できるんだな」と身近に感じる事が出来るモノになりました。
こうしてサービスコンセプトが出来上がりました。次にデザインと画面設計の工程に移る事になります。メンバーズの方では、どうデザインや設計に反映していきましたか?
メンバーズ 中村:これまでWebサイトのコンセプトを考える機会があっても、サービス自体のコンセプト創りに携われる事は多くないため、とても光栄に感じながら取り組みました。
サービスのロゴデザインから創り始めましたが、デザインと設計においても皆で創ったコンセプトの世界観、そこに込められたスピリットをしっかりと表現が出来ているかを常に念頭において制作しました。
カラーリングにおいてもブランドとして一貫性のあるものを採用できたと思います。
メンバーズ 武田:普段から私達は、地方銀行様のご支援に携わる機会が多いのですが、お金を頂いて単にモノづくりのご支援をしているのではなく、地方銀行様の支援を通じて地域に貢献できるかどうかを活動指針として掲げています。ですから、メンバー全員が高いモチベーションを持って取り組ませて頂きました。
デザイン案を見た際の印象はいかがでしたか?
常陽銀行 島田:幾つかの色違いや質感の異なるデザイン案を頂き「どれもいいな、迷うね」と皆で言っていたのですが、幅広い世代の方にご利用頂くサービスですので、どこに基準を置いて決めるのか難しい面がありました。
最終的には、ご利用の皆様に「使ってみたいな」「もう少し詳しく見てみたいな」と思って頂けるシズル感のような事を重視して現在のWebサイトに採用されているデザインに決定しました。
常陽銀行 神谷:私が決めると半分おじさんの意見になってしまうので(笑)、控え目に意見していました。私が当初良いなと思って推していたデザインとは違うものになりましたが、議論を尽くした末に決めたので納得しています。
常陽銀行 高橋:私もいざ決めるとなると、色一つとってもなかなか決めるのが難しいなと思い悩みました。最終的に中村さんにもアドバイス頂いて今回のデザインに決めたのですが、めぶきフィナンシャルグループのカラーでもある新緑のような黄緑が基調となり、成長や生命力を感じさせる色、そしてコンセプト、デザインの全てが一貫性を持ってベネサポを表現している良いデザインだと感じています。
そうご評価頂けて私達もとても嬉しく思います。さて、デザインが決まりその後制作の過程を経て、2023年2月1日に新しいWebサイトが無事公開される事になりました。公開されてからの反響はいかがでしょうか?
常陽銀行が目指す「地域のエコシステムづくり」
常陽銀行 島田:営業店の担当者からは「見やすくなったね」「使いやすくなったね」という意見も頂いていますし、間接的な効果かもしれませんが、お客様からはご契約の継続やご利用者の追加なども頂けています。他にはWebサイトのページビューやLINEのお友達登録のペースもリニューアル前と比較して伸びていますので、ポジティブな反応が得られていると思っています。
リニューアル後の初動は上々のようで少しホッとしました。最後に改めて今回のプロジェクトの評価をお聞かせ頂けますでしょうか?
常陽銀行 高橋:プロジェクトの進行について、その都度、適切にメンバーズさんには導いて頂けたと思っていますし、先ほども少し話に出ましたが、ワークショップや毎週の定例MTG、またはBacklogのようなツールでのコミュニケーションを通じて、受発注の関係を超えて一つのチームになって取り組めたと感じています。
今回のリニューアルはステップ1と位置付けており、今後の取組みも控えています。「遠くに行きたければみんなで行け」ということわざがあるように、また次を目指して一緒に取り組んで頂けたらと思っています。
メンバーズ 武田:一緒に一つのモノを創り上げる経験は私達にとっても貴重でした。タスクの返答やフィードバックもとても早く、皆さまの意欲の高さや真剣度がこちらにも常に伝わって来ていました。大変やりやすくお仕事をさせて頂いています。
ありがとうございます。最後に今後のベネサポの展望・抱負を教えてください。
常陽銀行 神谷:ベネサポを開始して間もなく2年になります。中期経営計画で掲げている導入企業数やご利用者数など定量的なビジネス目標の達成をもちろん目指していかなくてはなりません。
そのためには、まずは日々お使い頂けるお客様の視点に立って改良していくべき点は多いですし、新たにご利用頂くお客様を増やす事を愚直に進めていかなくてはなりません。
「あなたによいコト、地域のよいコト」のコンセプトをベースに、よりサービスもWebサイトも進化させ、「地域のエコシステムづくり」を目指していきたいと思いますので応援の程、よろしくお願いします。
本日は貴重なお話ありがとうございました。引き続き貴行およびベネサポの成長を精一杯ご支援させて頂きます!
メンバーズルーツカンパニーでは、常陽銀行様を始めとした地方銀行さまの伴走型DX支援を通じて心豊かな地域社会づくりを目指しています。
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