話題のChatGPT! 銀行にも広がるチャットボット活用事例
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話題のChatGPT!銀行にも広がるチャットボット活用事例

みなさん、こんにちは。メンバーズルーツカンパニーの広報担当です。
世の中のデジタル化の風潮、さらに、この数年のコロナ禍で企業のチャットボット導入が加速しています。
今回は、銀行でも活用されているチャットボットの現状を調査してみました。
これからの地方銀行(以下、地銀)の業務を支えるツールとして、どのように活用され始めていくのか? 使い方の事例を見ていきましょう。

驚異のユーザー数を記録する「ChatGPT」!

いま話題を集めているチャットボットといえば、2022年11月にOpenAI(人工知能[AI]研究所)が一般公開した「ChatGPT」。2023年1月にはアクティブユーザー数1億人を記録した等、注目度の高さがうかがえます。
「ChatGPT」は、他のチャットボットに比べて詳細で明確な応答を提供できる点や、文章生成、プログラミングやデバッグまでできることから、これからさらに幅広い分野へと取り入れられていくことが期待されるチャットボットです。

参考:「ChatGPT」、史上最速でアクティブユーザー数1億人に到達か(ZDNET Japan) – Yahoo!ニュース

一方で、銀行を含む金融事業者は、金融庁から“顧客本位の業務運営”を求められています。特に人手不足に悩む地銀では、サービスのデジタル化による効率化は必須となっていくでしょう。
そして、“顧客本位の業務運営”をするためにも顧客サービスの場面では〈よりパーソナライズされた無人での回答〉が必要となり、それを実現することが可能なチャットボットの導入も拡大していくと考えられます。

参考:顧客本位の業務運営に関する情報:金融庁

保険手続きにチャットボット活用「次世代コンタクトセンター」

こちらは、保険代理業を営む 楽天インシュアランスプランニング株式会社の事例です。
チャットボットやAIを取り入れた「次世代コンタクトセンター」として、2023年2月に「楽天保険の総合窓口」の運営を開始。お客さまサービスの品質向上を目的に、チャットボットの活用やキーワード検索ロジックを改善したFAQページの刷新、AIによる自動音声応答システムなどを導入していました。
これによって、オペレーターが不在の場合でも問合せや各種手続きが可能になり、FAQページでユーザーが知りたい情報を簡単に調べられるようになったとのこと。
さらに、2月下旬からはAIによる音声自動応答システムを用いたお客さま対応を開始し、有人オペレーターに電話がつながるまでの待ち時間の解消、コンタクトセンターの営業時間外でもスムーズな手続きを可能にしていきます。

参考:楽天保険の総合窓口、「次世代コンタクトセンター」の運用を開始 – チャットボットやAIによる音声応答システムなどを活用 –

AIチャットの問い合わせ解決率は80%以上!

メガバンクの事例では、みずほ銀行のコーポレートサイトの「みずほチャットサポート」もAIチャットボットを導入したサービスです。
2018年8月からサービスは自体は開始していますが、2019年1月よりサポート業務特化型AIチャットボットソリューション「OKBIZ. for AI Chatbot」を導入し、AIチャットボットによる問い合わせ対応も可能とすることで、コーポレートサイトを利用する個人ユーザーに対し24時間365日、手続きなどの情報を確認できるよう利便性の向上を図っていました。自動回答だけでなく、オペレーターが対応する有人サービスも提供しており、多様化する問い合わせに対応。2018年8月の導入以降、AIチャット(ボット+有人)による解決率は80%を超え、ユーザーの90%以上が満足しているとのこと。さらに収集したユーザーの声を分析し、サイト改修やFAQの拡充にも活用していくようです。

参考:解決率80%!みずほ銀行のAIチャットボット活用法|株式会社オウケイウェイヴのプレスリリース

地銀6行がタッグ!チャットボット向けFAQ共有で業務効率アップ

地銀で既にチャットボットを業務効率化へ向けて活用しているのは、京都銀行をはじめとした6行。互いにタッグを組み、社内外向けのFAQデータを共有化していました。
これは、PKSHA Technology(パークシャテクノロジー)が、AIチャットボットやAI電話応答などを提供し、導入したものの「精度が悪いから置き換えたい」、「FAQの初期構築をなんとかしてほしい」という声が上がる中、京都銀行がそれらを業界共通の課題として他の地銀に参加してもらうことで解決していこうと提案。
地銀がそれぞれ独自に持っていたFAQを共有化し、業界共通データに加工し、精度の高いFAQを作り上げることに繋がっていきました。
また、チャットボットサービスを提供しているPKSHAは、2年以内に共通FAQを元にしたチャットボットの、100行参画を目指しているとのことです。

参考:京都銀行など地銀がチャットボット向けFAQをAIで共有化 6行がタッグを組んだ理由 – ITmedia ビジネスオンライン

まとめ

メガバンクや地銀も自行のサービスを向上させるため、AIチャットボットにもさまざまなアップデートを重ねていることが伝わったのではないでしょうか。

しかしながら、AIチャットボットは発展途上なため、現段階では有人オペレーションから完全に代替させるのは難しいかもしれません。しかし、「ChatGPT」含め、近年のAI技術の進歩の速さには目を見張るものがあります。
その中で地銀が推し進めるべき課題は、現状のAI技術に実現可能な業務を自動化し、そこに費やしてきた人的リソースを削減すること。そして、現状のAI技術ではまだ実現できない箇所の“顧客本位の業務運営”に人的リソースを割き、独自のサービスを展開していくことが理想です。

今後もデジタルテクノロジーの潮流やDXに関する取り組みなどをご紹介していきます。

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