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銀行Webサイト徹底解説!りそな銀行様のTOPページを専門家が解説!

みなさん、こんにちは。メンバーズルーツの田中です。

昨今、多くの金融機関様が「DX、デジタルトランスフォーメーション」の取り組みを加速させている中で、最近の主要プロジェクトについても金融系企業様のご支援が多くなっております。そうした中で、DXにおける重要な顧客接点であり銀行の顔とも言えるWebサイトを今後どう活用していくべきか。

最近実施させていただいた、「メガ・地銀・ネット銀行10社調査で分かった銀行Webサイトのベストプラクティスと改善手法」セミナーでは、参加者の方から各社Webサイトの構成や設計意図に関する解説が良かった、との評価をいただきました。

そこで今回は、セミナーでご説明させていただいた銀行様の中から、りそな銀行様のWebサイトを題材に、デジタルマーケティング支援の専門家としての視点で、Webサイトの設計に込められた企業の意図を汲み取っていきたいと思います。

ナビゲーションの設計解説

ナビゲーションで特出すべきは、一般的な個人・法人・銀行情報に加えて「企業年金・iDeCo」への導線を並列設置しており、コロナ禍でも堅調なiDeCo など、ユーザーニーズをとらえたナビゲーション設計となっています。

参考:iDeCoの3月の新規加入者は約5.3万人、制度改定以来約4年ぶりに5万人超え
https://ideco.morningstar.co.jp/ideconews/034040.html
(出典)Yahoo!ニュース

個人向け配下はコト軸型のナビゲーションを採用しており、「お金を増やしたい」や「お金を借りたい」など、目的に応じてメガドロップダウン型で導線を網羅することで、目的とするページへユーザーを適切に誘導している。PC版は、クリックでオープン、閉じるボタンの実装や、クリッカブルエリアの大きなUIなど、配慮の効いたデザインとなっています。

キービジュアルの設計解説

ハイブリッド型キービジュアル

「メガ・地銀・ネット銀行10社調査で分かった銀行Webサイトのベストプラクティスと改善手法」セミナーで調査した際、キービジュアルエリアの使い方は、各行特色が分かれており、カルーセル型でお知らせやキャンペーン情報をスライドさせる銀行サイトが比較的多いことが分かりました。逆説的に、静止画で訴求内容を固定している銀行も一定数あり、それがメガやネット銀行だったりするのですが、りそな銀行様ではその中間のハイブリッド型が採用されています。

PC版キービジュアルエリアは左側にタレントを起用したメインの訴求情報を固定、右側下部にてキャンペーン情報やその他サービス導線をスクロールされています。
さらに、モバイルデバイスになると、右側エリアは表示優先順位を下げ、「トピックス」として「よく見られている商品」項目下部に表示されています。

データドリブンに利便性を高める

トップページへ来訪するユーザー、いわゆるペルソナやカスタマージャーニーを想定・設定し、必要な時に必要な情報へ誘導することが銀行トップページの重要な役割であると弊社は考えます。そのためには、トップページへ流入するユーザーの顧客ニーズを理解することが最も重要です。

PC/モバイルでのコンテンツの出し分けは、トップページへ流入するユーザー属性をしっかりと洗い出して可視化した、りそな銀行様のベストプラクティスとなっているのではないかと考えられます。

2020年4月からプロセスマイニングを用いたウェブサイトを提供するなど、同行の取り組みはデータドリブンに顧客の利便性を高めることに向かっているようです。

参考:りそな銀行、ウェブサイトの改善でプロセスマイニングを適用へ
https://japan.zdnet.com/article/35151660/
(出典)ZDNet Japan

データドリブンな改善手法については、こちらの記事にて分かりやすく説明しています。

さいごに

非常に秀逸なWebサイトですので、お伝えすべき点はまだまだあるのですが、今回はトップページにおいて重要なファーストビューについて掘り下げてみました。

「リテールNo.1」を掲げるりそな銀行では、オムニチャネル戦略として、ネットとリアルの融合に取り組み、銀行取引の制約や不自由さを解消することを目指されています。それは、これからの銀行のあるべき姿であり、「ユーザーコミュニケーションはどうあるべきなのか」という前提に立ち返ってWebサイトも設計する必要があるということを教えてくれています。

「もっとWebサイトの解説を読みたい!」と思っていただけた方は、弊社が銀行10社を比較調査した内容を無料公開していますので、こちらも併せてご覧ください。

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