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デジタルプロモーションをインハウスで。WEB広告領域の内製化支援

メンバーズルーツは、Web領域のアウトソーシング先としての役割にとどまらず、プロジェクトの中で、事業会社側もWeb領域を理解、蓄積し、事業会社内でWeb領域を推進していくこと価値とする、「内製化支援」を得意領域としています。

今回、某金融企業に対して、Web広告全般の内製化支援を推進しているメンバーズルーツの田中秀和氏にお話を伺いました。

デジタル人材不足に悩む地方企業様や地方銀行を始めとする地域金融機関の方々の課題解決のヒントが多く含まれたインタビューとなりました。ご覧ください。

田中 秀和
ベンチャー企業にてIT事業の新規立ち上げ、事業拡大に貢献。2008年にWeb事業にて独立し、12年に事業売却。その後、ブライダル業界にて事業・経営に対する戦略立案に従事。Webの知見をもとに業界課題を改善した実績が認められ、セミナーへの登壇や業界紙への寄稿を行う。2020年1月より株式会社メンバーズに入社。同年4月よりメンバーズルーツカンパニーに所属。
くわしくはこちら:https://roots.members.co.jp/staff/tanaka-hidekazu/
(聞き手:メンバーズルーツカンパニー 山下 寛晃)

デジタルプロモーションの内製化が必要な時代に

本日はよろしくお願いします。広告内製化支援をされているということなのですが、本サービスを開始した経緯を教えていただいても良いでしょうか?

デジタル広告の種類は多様化する一方で、テクノロジーの進化により、広告最適化のノウハウよりも、いかに複合的な施策で打開するかが重要になってきています。
そこで、クリエイティブやコンテンツ、UXやMA領域などとの連携を柔軟に行える、デジタルプロモーションのインハウス化が効果的な打ち手になるのではと考えました。これは広告業界の過渡期にあって必然の流れと言えるかもしれません。

そうはいっても広告代理店が行う運用を、インハウス化できるものなのでしょうか?

昨今の広告領域は、広告代理店独自のノウハウというのは減ってきているように感じています。テクノロジーの進化により、運用型広告では精度高く自動調整されるようになりました。以前はこの運用に、大きなWeb広告運用のノウハウとリソースが必要とされてきたのですが、適切な設定さえすれば安定的に成果を創出することが可能になってきているとも言えます。
それよりも、デジタルでの取り組むべき施策が多様化し、必ずしも代理店だけに頼るプロモーションが正解ではなく、より成果を創出するために、全体最適のためのデジタルプロモーションの内製化が必要な時代になってきたと。

なるほど。そこでデジタル広告のインハウス運用体制を確立するような支援が始まったということですね。

はい。背景としてまとめると、デジタル広告運用ノウハウを代理店依存にせずに、事業会社側も理解、蓄積していくことが重要な時代になっている。それは、消費者との接点がデジタルシフトしており、運用型デジタル広告が浸透しているなかで、これまで代理店独自で保有していた運用型広告の運用ノウハウが変化してきているということが主な要因です。

OJTとOFF-JTをうまく使い分けて事業会社側に知見を

具体的に支援内容を教えていただいてもよろしいでしょうか?

多くの企業は、既に代理店に運用を任せていたり、施策ごとに複数の代理店にお願いしているケースも多いと思います。そのため、最初は既存運用のセカンドオピニオンに入り、運用診断を実施するケースが多いです。

初動では内製化に向けた動きをするわけではないんですね?

そうなんです。必ずしも内製化が正解というわけではなかったりもするので、既存代理店の運用が適正に為されているかどうかを確認し、各媒体ごとに内製化するメリット・デメリットを整理します。

既存の代理店と一緒に運用するイメージですか?

一言で広告内製化といっても、一朝一夕でできるわけではありません。事業会社側のスキルや体制が伴って初めて内製化が実現します。その間、既存代理店と協力して既存広告の改善施策や効果測定を一緒に推進する中で、より現場レベルに近い作業感を把握します。その中で、既存プロモーションの全体像や作業タスクを把握し、出稿媒体・商材ごとに内製化までのロードマップを立て、順序立てて内製化を推進していきます。このプロセスを通して、事業会社側にも知見をためていただきます。

一度に内製化に切り替えるわけではないのですね。

はい、一度にすべてを切り替えるのは現実的には難しいですし、既存人材のスキルレベルにもよりますが、基本的には社内リソースの育成も追いつきません。広告業務のレクチャーの手法としては、OJTとOFF-JTを媒体であったり商材ごとに推進していくため、初動で策定したロードマップに沿って、ひとつづつ内製化を進めていきます。

その中で、内製化しない媒体も出てくるのですか?

もちろん場合によってはあります。代理店のパフォーマンスが良く、引き続き依頼したほうが良い媒体、商材やキャンペーンもあるので、そこは適宜育成状況と体制のバランスを鑑みて調整します。
メンバーズルーツでは、内製化を大きくアウトソース型、準インハウス型、インハウス型の3つのフェーズに分類しています。インハウス型はこれまでの話の内製化と意味はイコールなので割愛しますが、支援開始だと総じてアウトソース型で、複数の外部ベンダーに委託している状態。そこから準インハウス型に移行するのですが、ここで事業会社側へのスキルトランスファーを実施し、一部を内製化する体制を構築します。この準インハウス型は非常に幅が広く、バランスが良い体制でもあります。企業によっては、準インハウス型でバランスを取ったハイブリットな内製化を目指す場合も多くあります。

現在の広告出稿量や社内体制、既存代理店の領域によって目指すべき体制が変わるということを理解しました。規模によってさまざまかと思いますが、内製化はどのくらいの期間で移行できるものでしょうか?

広告運用領域だけであれば、体制さえ整えば長くて3年あれば余裕を持って内製化できると思います。その過程で、一部の媒体を内製化する準インハウス体制までは1年程度で移行した実績があります。
とはいえ、広告インハウスチームは、広告の制作から出稿、効果測定から改善までを一括して行うことが求められるため、前提としてスキルトランスファーの期間は、事業会社側の人材にも大きく左右されますのでご注意ください。

たしかに、完全な未経験の方に教えるのと、何かしら運用経験がある方だと育成期間が違うのはその通りですよね。ちなみに、広告用のクリエイティブ制作も…?

広告クリエイティブ制作ももちろん内製化は可能です。とはいえ、広告系人材とはスキルセットが違うため、クリエイティブ系は別の人材・部署、もしくは弊社のクリエイティブリソースをチームにジョインさせるケースもございます。クリエイティブ機能は、バナーだけでなく、ABテストの推進、LPの開発など、CVR改善施策を推進するチームになります。

どのような企業が広告内製化に向いているか?

広告内製化における企業側のメリットを教えていただいてもよろしいでしょうか?

大きく分けて3つあると思います。
ひとつめは、コスト削減です。従来の広告代理店に支払う手数料やコミッションを削減することができますし、広告作成に必要な外注費用も削減することができます。それをさらに広告費として投じてさらなるビジネス成果に繋げることも、企業として人材・体制などに充当することも可能になります。

ふたつめは、ナレッジ・データの蓄積です。広告制作・運用に関する経験値を企業自身が蓄積することができます。これにより、広告運用のノウハウや制作のスキルを向上させることができ、将来的なデジタルプロモーションに生かすことができます。
広告データも同様で、自社の広告アカウントに蓄積されたデータを、他のマーケティングデータと組み合わせることで、より効果的なマーケティング戦略を策定することが可能になります。自社でユーザーデータや改善データを蓄積することが、将来的に見たときに、非内製化企業と比べて大きな差が出てくるのではと考えています。

最後に、運用改善サイクルの高速化です。外部の広告代理店に依頼する場合、クリエイティブに関する修正や改善をする際には、時間やコストがかかります。広告機能を内製で保有することで、代理店とのコミュニケーションや調整作業にかかる時間や手間が削減でき、かつインハウス型で運用することで、迅速かつスムーズな打ち手が可能になります。

有難うございます。逆に内製化のデメリットはありますか?

スキル/体制が整わないまま内製化してしまうと、先ほどのメリットがそのままデメリットになりかねないと考えています。適正に運用が出来ないと広告出稿費用が高騰し、広告代理店の手数料以上の広告費になる場合もありますし、社内の時間とリソースだけを消費してしまうケースもあると思います。
また、広告代理店は多様なクライアントとの取り組みを通じて、効率的な運用手法や新しいナレッジを提供してくれる存在でもあるため、完全内製化に終始すると最新の情報を共有する場がなくなる可能性があります。ですので、スキル/ナレッジの観点ではハイブリッド型のメリットが大きかったりもします。完全内製化移行時の対策として、媒体側とのコミュニケーションラインの確保や、完全内製化体制の場合は弊社リソースを準委任で体制側に組み込んでいただくことを推奨しております。

本日は貴重なお話しありがとうございました。最後に広告内製化の導入を検討する企業さまに一言お願いします。

メンバーズルーツは伴走型支援を強みとしており、広告内製化支援を通してビジネス成果の向上、業務コスト削減を実現していきます。従来の代理店のような、広告予算の消化や制作の効率化などではなく、本質的にクライアントと一体化した中長期的なパートナーシップにより、同じ目標に向かってインハウスチームを構築させていただきます。クライアント様の現在の状況や目指す姿によって、支援内容や領域を柔軟に変更してご支援させていただきますので、少しでも気になった場合は、お気軽にご相談いただければと思います。

本サービスに興味がある方は

本サービスに興味がある方は、下記サービスページにて詳細を紹介しています。
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